2007年2月
平成19年2月
  183号

発行人 片岡和男
編集人 岡本拓雄
岡山市日中友好協会設立二十五周年記念 祝賀会・特別企画コンサート
2007年度 総会開かる
 2007年度の定期総会が2月3日(土)午前10時から岡山プラザホテル五階の延養の間で開かれた。開会に先立ち、昨年度亡くなられた山崎十六夫、海野元太郎さんに黙祷を捧げてご冥福を祈った。

 最初に片岡和男会長の開会の挨拶。「2003年4月以来凍結状態が続いていた中国洛陽市との行政間交流が復活し、昨年4月に高谷茂男岡山市長を団長とする岡山市民友好訪中団が洛陽を訪問した際、協会からも26人が参加し友好都市締結二十五周年を祝いました。7月には連維良洛陽市長を団長とする訪問団が岡山市を訪れ、岡山市日中友好協会にも表敬訪問されました。公の友好都市関係が修復され、岡山市と洛陽市の日中友好事業が正しい軌道に回復されたことは、大変喜ばしいことです。協会は、一昨年来、洛陽市の緑化と桃の産地化への取組みを始め、公開文化講座、『中国三誌』の普及活動、教育交流、福祉、医療、看護、介護などの研修活動などに継続し取り組んできました。本年もこうした交流の拡大をさらに進めたいと思いますので、皆様のご支援、ご協力をお願い致します。創立二十五周年記念事業協賛のカンパにご協力下さいましてありがとうございました。」

 続いて、議長に理事の赤木宣雄氏が就任し、書記に萱野哲朗氏を、議事録署名人に家野四郎氏と綾野富美子氏を委嘱したあと審議に入った。慎重審議の結果、提案された議案はすべて承認された。

2006年度事業報告
T、概括
事業実施の概括

 2006年度は、国レベルでは総理大臣が小泉氏から安倍氏へ交代し、日中友好は大きく関係改善に動いた。
 また、岡山市でも市長の交代により、2003年より凍結状態であった洛陽市との友好都市関係が回復し、友好都市二十五周年を記念する4月には、高谷市長を総団長とする岡山市民友好訪問団が洛陽市を訪問し、友好の再開を確認するとともに、新たな交流の促進を約束した。また、日中間の青少年、とりわけ高校生交流が促進された年でもあった。国レベルでは、政府の資金拠出により、1,000人規模の交流がなされ、岡山においても福武教育振興財団の委託事業として岡山県日中教育交流協議会が岡山県下の高校生と上海市の高校生との相互訪問を果たした。総じて、日中関係は政府レベルでも民間レベルにおいても、各方面で活発な交流が展開された。

 このような中で、当協会も友好都市凍結解除や洛陽緑化協力事業、青少年の交流促進など、市民団体として少なからぬ役割を果たすことができた。

特定非営利活動に係る事業
U 事業実施に関する事項

1 岡山−洛陽友好促進事業
@ 二十五周年記念 協会訪中団(団長−片岡会長)4月14日〜11月3日 26名
A 技術研修生派遣(洛陽大学)渡邉克美さん 1年間
B 岡山後楽館高等学校中国語教師招聘閻佳先生 1年間
C 洛陽市政府・経済視察訪日団来岡。歓迎会7月4日
D 技術研修生招聘(岡山大学)李九革さん 1年間
E 「吉備文化を語る会」講師 洛陽文物工作隊招聘 8月19日
F 洛陽市医療視察訪日団招聘20名 10月30日〜11月6日 済生会病院・旭東病院・市民病院

2 中国緑化協力
 日中緑化交流基金助成事業第一期『洛陽小浪底緑化協力事業』
@ 専門家派遣 4月・10月
A 第二期日中緑化交流基金助成決定 11月8日付 530万円
B 岡山商大附属高校生徒が植樹現地で作業 8月 20日〜24日 9名参加
C 緑化基金会現地視察 9月17日、18日中国林業局、緑化基金会

3 文化講演会
 NPO設立記念日中友好公開文化講演会
@ 第13回「大地の子を支えたもの」講師河村正一(NHK岡山放送局長) 3月25日 参加者40名
A 第14回「経済記者が見た岡山と中国」講師綾野 雄紀(山陽新聞社経済部長) 参加者35名

4 都市交流促進
@ 上海市との交流
・第17回福祉の翼後援(旭川荘主催) 8月22日〜25日参 加者110名
・教育交流訪中団6月22日〜25日
・STUDENT EXCHANGE 事業(訪中、訪日)8月・11月 参加者20名
・上海人民対外友好協会五十周年 9月11日〜15日
B その他の都市との交流促進支援信陽市●河区児童訪日団歓迎会8月21日
・信陽市お茶産業視察訪日団招聘12月17日〜24日 参加者30名

5 組織広報活動
@ 総会・互礼会開催 1月28日 八仙閣 70名参加
A 理事会開催(4回)1月、6月、8月、10月
B 会報「岡山と中国」の発刊 年6回(171号〜176号)2月、4月、6月、8月、10月、12月
C 平成18年度会員状況(12月31日現在)
 新規入会者‥一般会員6名
       賛助会員0名
 退会者‥一般会員37名
 賛助会員  0名
 現在会員数‥一般会員221名
     賛助会員 14名

6 中国語普及
@ 会話教室運営。通訳・翻訳サービス
 中国語教室4月・10月開講【入門8名・初級13名・中級20名・個人4名】
A 日本中国語検定協会 岡山試験会場実施3月・6月・11月受験者400名

7 人民中国普及
・『人民中国』普及拡大
・三誌友の会活動10回
(以下省略)

「特定非営利活動に係る事業」会計収支報告書
(平成18年1月1日〜平成18年12月31日)


科目 実 績 額 予 算 額 △増 減▲
T収入の部 
1会費収支
一般会費   1,215,500 1,800,000 ▲584,500
賛助会費 1,020,000 1,200,000 ▲180,000
小計   2,235,500 3,000,000 ▲764,500
2 活動収入
行事等収入 867,100 2,000,000 ▲1,132,900
広告収入 270,000 600,000 ▲330,000
事業収入 7,314,601 4,500,000 △2,814,601
人民中国収入 125,200 200,000 ▲74,800
中国語センター収入 2,345,896 2,800,000 ▲454,104
その他収入 38,990 167,444 ▲128,454
小計 10,961,787 10,267,444 △694,343
3 その他
寄付金  681,585 500,000    △181,585
雑収入 369,731 240,000 △129,731
債務免除益 500,000 0 △500,000
小計  1,551,316 740,000 △811,316
当期収入合計(A) 14,748,603 14,007,444 △741,159
前期繰越額 3,064,934 3,064,934 0
当期収入総合計(B) 17,813,537 17,072,378 △741,159
U 支出の部
1 一般管理費
家賃 1,476,000 1,476,000 0
水道光熱費 102,634 130,000 ▲27,366
人件費  2,110,000 2,100,000 △10,000
通信費  314,168 450,000 ▲135,832
事務用品費   114,861 510,000 ▲395,139
旅費交通費   134,975 330,000 ▲195,025
租税公課 94,800 0 △94,800
雑費 38,813 275,000 ▲236,187
小計 4,386,251 5,271,000 ▲884,749
2 活動費
活動費 84,471 150,000 ▲65,529
機関紙発行費 582,480 800,000 ▲217,520
行事等開催費  1,108,139  1,000,000 △108,139
交流費   87,096 180,000 ▲92,904
事業費 7,004,838 4,500,000 △2,504,838
人民中国支払 54,220 100,000 ▲45,780
中国語センター支払 1,040,463 1,800,000 ▲759,537
小計 9,961,707 8,530,000 △1,431,707
3 予備費 0 100,000 ▲100,000
当期支出合計(C) 14,347,958  13,901,000 △446,958
当期収支差額(A)−(C) 400,645 106,444 △294,201
次期繰越収支差額(B)−(C) 3,465,579 3,171,378 △294,201

現金・預金段階の修正分
1.18年度前受会費の入金分  −297,500
2.19年度前受会費の入金分 218,000
3.17年度未収会費の入金分 83,000
4.18年度会費の未収分 −186,000
5.未払金・預り金の支払い −202,500
6.仮払金の支払い −35,501
7.事業費(日中緑化)未払分 2,500,000
8.債務免除益 −500,000
修正総計(D)   1,579,499
次期繰越収支差額(B)−(C)  3,465,579
現金・預金(B)−(C)+(D)  5,045,078

村上彩子ソプラノコンサート 友好賛歌  ピアノ伴奏 大石邦子
 10時から、藤井美琴さんの司会で、記念コンサート『友好賛歌』が進められた。歌手は、ソプラノ歌手の村上彩子さん、ピアノ伴奏は大石邦子さん。

 曲目は@早春賦A浜千鳥B大海●故郷C椰子の実D宵待草E何日君再来F落葉松Gオペラ「ジャンニ・スキッキ」より私の愛するお父様Hオペラ「リゴット」より慕わしき人の名はIアメージンググレース●北国の春、の11曲でした。

 最後の「北国の春」は、1番目は中国人留学生11人が舞台に上がって中国語で歌い、2番目は日本人全員が日本語で合唱し、3番目はそれぞれ好きな言葉で歌った。日中友好交流に対する村上さんの熱い思いのこもった演出を感じた。

 村上さんは、現在、東京芸術大学音楽学部声楽科4学年に在学中(3月ご卒業)。2004年、大阪国際音楽コンクール奨励賞受賞後、毎年、数々の賞を受賞され、2006年1月から企画奉唱された戦没学生慰霊演奏会は、大きな反響を得て演奏回数11回、来場者は2,500人を越え、新聞各社で特集された。又、大石邦子さんは、大阪教育大学特設音楽課定ピアノ選考卒業後、いろいろな管弦楽団と共演されたり、ピアノリサイタルを開催されたりして音楽活動を続けられている。

 村上さんの美しい声と、息の合った伴奏に魅了されたのは勿論ですが、歌の合い間に語られたトークに心を打たれた。28歳で6年間勤めた会社を辞め、30歳の時、もう一度ゼロから学ぼうと東京芸術大学声楽科の受験を決意し、猛レッスンを受けて臨んだものの、不合格。その後も受験し続け、7度目の受験で合格。受験生時代追いつめられて死を意識した時、長野県上田市にある戦没画学生慰霊美術館「無言館」を知り、「まだ絵を描きたい、生きていたいと思いながら死んでいった学生の代わりに、私は学ぼうと誓いました。」声が出る限り、命をテーマに歌っていきたいと力強く話された。

祝賀会
 都合で延び延びになっていた協会設立二十五周年記念祝賀会が、春節の2週間前の2月3日(土)に、岡山プラザホテル延養の間で盛大に開かれた。

 参加者は約100名。松井三平事務局長の司会で会は進められた。はじめに片岡和男会長の挨拶。
 「本日は岡山市日中友好協会創立二十五周年記念祝賀会を開催致しましたところ、ご来賓の皆様、会員の皆様ほか多くの方々のご出席を頂き、感謝申し上げます。午前10時よりの総会において、2006年度の事業報告、収支報告、2007年度の事業計画案、収支予算案の承認を頂きました。そして、役員選出では、永山久人氏に副会長に就任していただき、強力に協会を推進していただけることになりました。

 さて当協会は、1981年4月6日岡山市・洛陽市友好都市締結の年の9月12日に赤木五郎初代会長の設立宣言により発足し、今年で25年を迎えました。その間、中国のいろいろの都市との交流、学校・教育の交流、技術研修生の相互派遣、医療、看護部門の交流、さらには上海市、信陽市ほかにおいても、それぞれの交流が続いております。

 さて洛陽市と岡山市との関係が3年間中断の間は当協会が唯一の窓口をつとめておりました。そして、関係正常化へのムード・アップに協力し、関係者の協議で決着し、昨年4月高谷茂男市長団長の洛陽訪問により永遠の友好の絆が結ばれました。今後発展の目覚しい河南省・洛陽市との経済交流が望まれます。また協会の事業であります植樹、果樹の育成指導に皆様のご協力を頂きたいと思います。

 これら25年間のことは本日お渡しした協会史に掲載されております。この編集は岡本、小路両理事さんのご尽力により、また中国三誌の会の集大成を含めてあります。この間に、顕著なご貢献を頂きました4人の方に感謝状を差し上げることに致しました。

 さて、祝賀会オープニングでの、村上彩子さんのソプラノコンサート「友好賛歌」は如何でしたでしょうか。歌声の余韻はまだ続いております。今回は、中国の歌曲にも挑戦してくれた努力家であり、今後、益々の活動を期待しております。私の挨拶がながくなり、申し訳ありませんでしたが、感謝状の贈呈に続きまして、来賓のご挨拶をいただきます。本日は、有難うございました。」

 次に、永年の功労者として、田口光代、岡本拓雄、小路廣史、宮本光研の四人の方に感謝状が贈られた。

 その後、ご来賓の挨拶があった。最初に逢沢一郎衆議院議員の挨拶。
 「岡山市日中友好協会が、こうしてめでたく創立二十五周年を迎えられましたことは、本当に嬉しく、素晴らしいことでございます。心からお祝い申し上げます。長い間、日中友好に尽力された田口のおばあちゃんのお話、感激を致しました。また、冒頭の片岡会長からも挨拶がありましたが、25年の長きにわたり、岡山市にあって、友好都市洛陽と良い関係を保って互いに発展を遂げようという気持ちで頑張ってこられた一人一人の方の存在、また活動に対し感謝を申し上げなければなりません。25年を契機に片岡会長を中心に益々素晴らしい日中友好が発展できるようにしたいと思います。又、みんなでその輪を拡げたいと思います。岡山市議会において、洛陽との友好関係を更に進める議員連盟がございます。楠木先生を中心に多くの文字通り超党派の議員の皆さんに加わって頂いていることを、よく承知しております。これからも、岡山・洛陽友好都市、日本と中国の友好関係を、みんな一体となって護っていきたいと思っております。

 私は、たまたま一昨日、王毅駐日中国大使と会って話をしました。アジア戦略研究会というグループを立ち上げて、中国との関係を疎遠にした小泉さんを攻撃する意味で作ったのではございませんが、アジアの中の日本、とりわけ日中関係というのは、政治的にも経済、貿易、その他あらゆる点で、お互いにとって大切な二国間関係であると同時に、アジアの諸国との関係でもあります。アジアが倒れても困りますし、アジアが倒れると世界中が困ってしまう。こういう本当にお互いが大きな影響力のある関係であります。

 それだけに、日中のすばらしい良い関係を基軸にしたアジアの新時代を作り、今、東アジアが最も躍動感が溢れているし、投資も増えているし、貿易も伸びているし、世界的投資会社は、アジアに投資をしたいと、そういう時代を迎えました。そんなことをしっかり認識しながら戦略的に日中関係を深めていこうという考え方で、アジア戦略研究会を立ち上げたわけであります。

 王毅大使からすばらしい挨拶を頂きました。安倍総理の訪中によって大きく局面は変わりました。4月の中頃には温家宝首相が、中国の首相としては久しぶりに日本を訪問されます。私は、今、国会で議院運営委員会の委員長をしていますが、是非温家宝首相に国会でスピーチをして頂こうと思って、だんどりを整えつつあるわけであります。

 王毅大使は、日本のことをよく知っていらっしゃいます。『日本の皆さんは、たぶん、私たちの中国に対して、こんな疑問や心配をお持ちではないでしょうか。1つ目は、中国の政治の民主化は、本当に進むのかどうか。2つ目には、中国がどんどん大きくなると、いずれ覇権主義を称えるようになるのではないか。3つ目は、アジアの親分は、まあ日本か中国かということでしょうが、アジアへの影響力を持つのは引き続き日本か、それとも、アジアの盟主が中国にとって代わられるのではないかという心配を、ひょっとしたら日本の皆さんは持っておられるのではないでしょうか。』

 こんな発言をされたわけであります。まあ一つ一つ説明を聞くだけで、こういった不安や心配が除去されるほど簡単な日中関係ではないし、また世界の状況でもありませんが、しかし、駐日中国大使が、われわれが基本的に持っている懸念を本当によく客観的に理解し、冷静に受け止めて頂いているんだなということが逆に驚きでもありましたし、また、ある種の安心感を、私は受け止めることが出来たわけであります。

 今後とも、政治対政治、また国民レベルの成熟した関係を積み上げていかなければなりませんが、岡山市と洛陽市とのように、地域と地域の関係が強化され、中国の多くの地方都市と姉妹縁組が、どんどん出来ればいいと思っております。
 岡山市にある日中友好協会が、こうして創立二十五周年を迎えたことは、本当に素晴らしいことと思います。これだけ多くの志ある皆さんがお集まりでございます。更に日中友好の輪を拡げて行こうではありませんか。
 ひとりひとりの皆さんに感謝を申し上げ、重ねて二十五周年をお祝い申し上げて、少し長くなりましたが挨拶と致します。」

 次に、高谷茂男岡山市長のメッセージを、天野勝昭岡山助役が代読された。
 「岡山市助役の天野でございます。本日は、岡山市日中友好協会設立二十五周年記念祝賀会まことにおめでとうございます。本来ですと、高谷岡山市長が参ってご挨拶申し上げるところでございますけれども、本日どうしても出席が叶いませんので、市長から預って参りましたメッセージを代読させて頂きます。」

 『岡山市日中友好協会設立二十五周年記念祝賀会が多くの皆様のご臨席のもと盛大に開催されますことをこころからお祝い申し上げます。

 岡山市日中友好協会におかれましては、岡山市と洛陽市との民間交流の柱として、幅広い分野で実りある成果を上げられ、この度、設立二十五周年を迎えられましたことを心からお喜び申し上げます。特に平成15年のNPO設立を機に、洛陽市の緑化と桃の産地化への取組みや中国に対する理解を促進するための公開文化講座の継続的な開催など、ますます幅広い活動を展開して、日中友好に一段と寄与されておられますことに、心から敬意を表する次第でございます。

 岡山市にとりましても、昨年は洛陽市との友好都市締結二十五周年の節目の年でありました。この記念すべき年に、過去3年間に及ぶ交流凍結が解除され、岡山市民親善訪中団を派遣し、私も団長として参加するとともに、洛陽市から連市長を団長とする洛陽市政府公式訪問団ならびに経済視察団をお迎えし、更に、教育・鉄道・医療関係の訪問団なども来訪されるなど交流が活発化し、また経済分野での新たな交流を始めることもできました。これも貴協会の地道な交流の継続があったればこそと改めて感謝申し上げる次第でございます。

 平成21年政令指定都市以降を目指しております岡山市としまして、こうした交流を更に実り多いものにして参りたいと考えておりますので、今後とも本市の国際交流事業に対しまして変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げます。

 最後になりましたが、岡山市日中友好協会の今後ますますのご発展と、本日ご臨席の皆様方のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げて、お祝いのご挨拶と致します。』

 最後に楠木忠司岡山洛陽友好都市議員連盟会長の挨拶。

 「今日は、日中友好協会が設立されて二十五周年。協会が出来て四半世紀の長い間の皆様のご努力に対し心から感謝申し上げる次第でございます。又、先ほど受賞された方々、長い間、日中友好の懸橋としてのご努力に対しまして、感謝と敬意を表す次第でございます。

 今日は岡山市議員連盟の方々がたくさん参加して下さっております。岡山市議会と致しましても、今日まで岡山市と洛陽市との友好関係の維持、そして交流を深めるために、友好協会の皆様方、私ども岡山市の議員、岡山市と連携を取りながら、ここまで頑張って参りました。

 特に先ほどもお話がありましたように、3年にわたりまして岡山市と洛陽市との市役所どおしの交流が凍結されるという事態が起こりました。われわれ市議会としましても、何かとこれを打開しようということで、友好協会の片岡会長をはじめとする皆様方といろいろ連携をし、話し合いをして、去年の1月に洛陽市に参りまして、本当に、もう夜を徹して話し合いを致しまして何とか解決にこぎつけたといったことで、3月末のちょうど市議会を開いている時に、洛陽市から凍結解除の報が参りました。

 これから以降、本当に多くの方々が岡山に参りました。先ほどもありましたように、連市長をはじめとする訪問団そして、教育の関係、鉄道の関係、片岡会長の専門分野である医療の関係、多くの団体の方々に交流を深めて頂きました。そして今年は26年目を迎えるわけでございますけれども、これからもっともっと交流を深めなければならないと思っております。

 二十五周年にあたりまして、友好協会の方々を始め、多くの方々が更に洛陽との友好関係又、日本と中国との友好関係を深めて頂くことをお願い申し上げ、われわれ議員連盟としましても、その先頭に立って一生懸命頑張っていくことを約束したいと思います。」

 この後、時間の都合で、挨拶を頂けなかったご来賓の方々の紹介がありました。
  • 津村啓介衆議院議員
  • 立岡脩二瀬戸内市長
  • 岡山洛陽友好都市議員連盟 
    • 楠木忠司会長
    • 若井達子副会長
    • 鷹取清彦副会長
    • 山田勇副会長
    • 磯野昌郎幹事長
    • 田畑賢司監査
    • 佐々木清巳監査
  • 森崎岩之助岡山県日中懇話会会長
  • 黒瀬定生岡山県日中教育交流協議会会長
  • 土井章弘岡山県病院協会会長
  • 劉 暁邦岡山県中国人留学生同友会会長
 次に祝電が披露されました。
  • 逢沢一郎衆議院議員
  • 村田吉隆衆議院議員
  • 津村啓介衆議院議員
  • 江田五月参議院議員
  • 石井正弘岡山県知事
  • 三村峰夫岡山県議会議長
  • 花岡薫岡山市議会議長
  • 郭洪昌洛陽市市長
  • 劉典立洛陽市人民大会友好協会会長
  • 方双建洛陽市外事弁公室主任
  • 中国北京市「人民中国」雑誌社一同
 そして、乾杯の時が来ました。森崎岡山県日中懇話会会長のご発声で、一同乾杯をし、岡山市日中友好協会設立二十五周年を祝い、宴にはいった。会場が急に賑やかになった。あちこちで乾杯の声が上がり交流の輪が広がっていった。長老格の三宅金治郎さんが実物の岡山城をバックに「岡山城の唄」を歌われた。歌も城も栄え、宴はいよいよ盛り上がった。参加者からの要望に応えて、村上彩子さんが「北国の春」をピアノで弾き歌いして下さいました。笑顔!笑顔!笑顔!みんな満ち足りた気持ちで解散した。

追悼!黒瀬 茂先生  黒瀬先生の思い出                           張 平
 人はどのように生きていくべきか、この問いを常に胸に抱き続けたのが黒瀬茂先生だった。日々の生活を大切に生きてこられた求道の人であった。この黒瀬先生と幽明界を異にした悲しみは言葉に尽くせない。

 黒瀬先生との出会いについて記してみたい。私と黒瀬先生との交流は17年余りになる。1989年3月20日、私は私費留学生として岡山大学に来た。その時、弟の張勇の紹介で黒瀬先生と知り合った。あっという間の17年だった。出会った日がまるで昨日のように思われる。黒瀬先生との日々は、人生のドラマのように一幕一幕が私の目に焼きついている。

 私の家族3人、夫・楊長濱、娘・楊ウェンの来日のチャンスは、ほとんど先生のおかげである。私たちの家族は今日までたくさんの優しい日本人の友人に恵まれて幸せに暮らしているが、私たちにとって「飲水思源」の水の源は黒瀬先生であった。

 17年前の春、私は故郷中国ハルビンでの29年間の生活と仕事を離れ、家族と離れ、希望と不安を抱きながら、日本という異国の地を踏んだ。その時、弟が神戸の港に迎えに来てくれたが、最初に聞いた話は、まさに晴天の霹靂のようだった。「姉さん大変だよ、保証人が突然約束を破って、姉さんをすぐ中国に帰すつもりだよ。」その瞬間私は大きなショックを受けた。体中に冷や汗が出てきた。弟は、仕方がないからと一番信頼している黒瀬先生に説得を頼んだ。そして、先生の厳しい説得の結果、保証人は私の来日と留学をとりあえず承諾し、保証してくれた。

 この辛い思いと熱い思いは同時に私の心の中に沁みこんだ。「中国留学生との大切な約束を自分の都合で平気で破ること、中国人を平気で傷つけること、そして日本人の顔に泥を塗るようなこと、そういう行為を絶対に許せない。だから約束を守ってください、そうしないと信用を失う」これが黒瀬先生の言葉です。私は今日に至るまではっきり覚えている。このような黒瀬先生を失った悲しみは本当に耐えがたい。

 黒瀬先生は中国人留学生の相談によく乗ってくれ、その気持ちをよく理解してくれた。

 人付き合いでは心配りができ、品格のある人だった。それは日本人に対しても同じで、岡山県アカシヤ会の会長を40年以上務められ、毎年5月には200人以上の会員達が東京、大阪、横浜、神戸、鳥取、九州などから岡山に集まり、記念パーティが行なわれた。黒瀬先生はいつも舞台に立ち、すばらしいスピーチをされた。男女を問わずファンは多かった。

 黒瀬先生との出会いがあってすぐ、友人の清水さんや片山さん等を紹介いただいた。清水さんは私と娘の保証人に、片山さんは夫の保証人になってくれた。黒瀬先生の周りの人々もみんな親切な人だった。私たちは一緒に食事をしたり、旅行をしたり、カラオケに行ったり、記念パーティなどに出席した。毎年のお正月には、家族全員が必ず黒瀬先生のお宅と保証人のお宅へ挨拶に行った。また、困ったときにはいつも黒瀬先生に相談した。いつも私達の生きる力になり、心の支えであった。

 アカシヤ会の交流、日中友好の活動、留学生たちのお世話など、黒瀬先生は自分に信念を持った人だった、黒瀬先生を失ったことは本当に辛い。心からご冥福を祈りお別れの言葉としたい。

活動日誌
12/25 会報182号発送会費請求書と総会案内同封
12/4 協会設立二十五周年記念誌Vの原稿を入稿
1/16 平成19年度第1回理事会
1/26 二十五周年記念史Vの印刷開始
2/3  平成19年度総会、村上彩子ソプラノコンサート、二十五周年記念祝賀会、二十五年記念誌V頒布
2/28

会報183号発送

会員消息
【ご入会】
日名和美さん(岡山市楢津)
井上淑子さん(岡山市津高)
【お悔み】
高尾佳子さん(岡山市平井)
黒瀬茂さん(岡山市伊島町)
【人事】
土井章弘岡山県病院協会会長が協会参与に。
永山久人下津井電鉄椛纒\取締役が協会副会長に就任。

中国関連消息
洛陽市長に郭洪昌氏が就任

先憂後楽
 2月18日から中国は春節休みに入り、25日の日曜日に仕事始めとなる。この間、故郷で過ごす中国の人々が民族大移動をする。法定休日は20日までだが、前後の土日を出勤日にして21日、22日、23日を振替休日とし、1週間の連休とした。岡山からも留学生や研修生などの中国人が相当数、上海や大連経由で帰省した。家族団らんのひと時だ。

 本年は日中国交正常化三十五周年にあたる。国レベルでは、関係各省庁が連携し本年を「日中文化・スポーツ交流年」と位置づけ、実行委員会を結成し、支援を行なっていくとしている。わが郷土の逢沢一郎前外務副大臣がその中で大きな役割を果たされている。

 今回提起されている交流のコンセプトは@青少年交流A参加・体験型の草の根交流B日本の現代文化の発信Cスポーツ交流D経済交流E中国貧困地域への援助や環境保護目的の社会貢献活動協力、である。

 岡山県下では県と江西省、岡山市と洛陽市、倉敷市と江蘇省鎮江市など9つの友好都市関係がある。また、上海市との間で福祉・教育交流の分野で際立った実績がある。交流のコンセプトに考慮しながら、今後交流を計画している行政や日中団体が統一的な動きとして取組んでいけば効果は大きくなるだろう。官民一体となった友好事業推進の枠組みつくりにも良い効果をもたらすだろう。

 一過性の祭りにだけ終わらせず、日中両国民が正しく相互の理解を深め、更にレベルの高い友好関係を築くことを大きな獲得目標とすべきであろう。本年を、日中関係発展の大きな節目としよう(松)

アジア・コム旅遊消息
岡山市日中友好協会訪中団(5月11日〜17日)
〜友好都市洛陽と清朝の皇帝避暑山荘承徳を訪ねる旅〜
 友好協会ならではの交流と体験の旅です。多くの会員のご参加をお待ちしています。※ご旅行代金約16万円(岡山空港発着、最少催行人員10人以上、添乗員同行)

世界の屋根〜青蔵鉄道で行くチベットの旅(7月6日〜12日)
 本年正月にNHKの特別番組で紹介されてから多くのお問合せをいただきました。今回、中国国際航空(CA)の特別協賛をいただき、企画が実現しました。青海省の西寧からチベットのラサへの平均高度4,000mの青蔵高原を走る、鉄道の旅に多くのお申込をお待ちしています。※ご旅行代金255,000円(広島空港発着、10名以上、添乗員同行)※詳しくはお問合せください。

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